これは近所の井戸端会議で出た話です。
わたしの家の近くにスーパーマーケットが1軒あります。
見た感じ300坪くらいで、駐車場は25台くらいの小さなスーパーマーケットです。
数店舗を展開するチェーン店で、本体は結構業績もいいらしいです。
そのスーパーマーケットが開店して5・6年は経過しているでしょうか。
そこは幹線道路から奥まっていて立地が悪いのか、同じ場所で営業を始めたのは3店舗目になります。
以前のスーパーマーケットは2店とも営業不振で撤退に追い込まれました。
周辺にはマンションも5棟位ある住宅地です。
駅からは10分足らずなので会社帰りにお買い物をされる方も結構見かけるのですが。
そのスーパーが、最近、何となく様子がおかしいのです。
生ワカメを買えば、賞味期限はまだ先なのに開けたとたんドロッとして異臭も感じる事もあったし。
リパックというやつでしょうか。
野菜はよそで買うよりも早く痛む気がするし。
陳列する物がないのか、ニラが横にして2列にならべてあり、よくわからないけど違和感を感じるのです。
アイスクリーム4割引は定価に戻しての4割引で、全く安くないし。
惣菜は売り場全体が茶色で、家で作ってちょっと焦がしたようなビジュアル。
それでいて競合と比べてもお高めの価格。
なんだか足も遠退きがちになってしまいます。
でも、買い忘れがあったときなどは便利なのでこのスーパーマーケットがなくなったらちょっと困るのです。
わたしの住んでいる所は、田舎というほどではないですがちょっと歩けば何でも手に入るというわけにはいきません。
どこでもそうかも知れませんけど。
お年寄りなら尚更の事。
まだ、わたしたちは車で遠くまで買い物に行けるし、自転車も使えますから何とかなりますが高齢者は大変です。
ある高齢者の方は
「鮮度が悪いので本当はあまり行きたくないけど、撤退されたら困るからたまに買い物に行くようにしてるの。歩いて行ける所が他にないから。」と言われるのです。
切ない話です。
スーパーマーケット側は、業績が悪くなれば撤退すればおしまいでしょうが、その地に住んでいる人たちにとっては死活問題。
大歓迎で迎えられたはずのスーパーマーケットなのに。
歩く事もままならない高齢者が、必死にその店を守ろうと買い物を続けているのです。
スーパーマーケット側からしたら、「客も、つぶれるのが困るならもっと買い物に来いよ」とか思ってるのでしょうか。
それは言い過ぎですかね。(汗)
業績は大切ですが、一度その地に店を出したら「地域のくらしを守る」というような役割も少し担って欲しいなぁと思うこの頃です。
そのおばあさんは不安な思いで生活されているのでしょう。
わたしも他人事には思えない年齢ですから、複雑な気持ちです。
ネットスーパーも利用者が増えたり、コンビニも新しい形態が出来つつあり、
システム化も進む世の中、どんどんと取り残される高齢者。
「都会の買い物難民」
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